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アジア・大洋州の石油天然ガスセクター産業構造

インドインドネシアオーストラリア中国ベトナムマレーシア
規制監督機関 「石油天然ガス省(Ministryof Petroleum and Natural Gas)」
・石油天然ガスに関する政策実現に向け、傘下の炭化水素総局(DGH:Directorate General of Hydrocarbons)が生産分与契約に基づくプロジェクト等、関連の企業活動を監督。下流部門はPNGRB:Petroleum and Matural Gas Regulatory Board)が監督。

・2015年1月、計画委員会が廃止され、国立インド変革委員会を新設。同委員会は長期戦略の立案・モニタリングを担う。
「エネルギー鉱物資源省」(MEMR)
・エネルギーセクターの行政を統括。石油天然ガスセクターについては石油・ガス総局(MIGAS)が担当。

「BP-Migas」
・2002年に上流部門の独立的な規制・監督機関として設立され、生産分与契約の政府側契約当事者として機能していたが、2012年11月に憲法裁判所より違憲判決が出され、解散。MEMR内の暫定石油・天然ガス蒸留政策規制機関SKK Migasがその機能を継承。
・SKK Migasは、2013年に汚職問題の発覚を受け、国内利用向けの未使用石油・ガスについて販売事業者を決定する権利を喪失している(=国有石油会社 Pertaminaに生産分与契約のインドネシア側取分の排他的国内販売権が移転)。

「BPH-Migas」・2002年設立。
・下流部門の規制・監督機関。
「産業・技術革新・科学省」(Department of Industry, Innovation and Science)
・オフショア上流事業を、州または準州政府とともに管轄。

☆オンショア上流事業は州政府の管轄

「豪州エネルギー政府間評議会(Council of Australian Governments' Energy Council) 」
・連邦、州、準州の政府間の調整等を担う。
「国家発展改革委員会(NDRC)」
・エネルギー資源の保存や有効利用の促進を任務の一つとする。

・2008年、傘下に設立された国家能源局(NEA)が、エネルギー開発計画や政策の立案と実施、石油天然ガスを含むエネルギーセクターに関する行政全般(プロジェクト許認可を含む)を担当。



「商工省(MOIT:Ministry of Industry & Trade)」
・エネルギー部門全般を管轄。石油・天然ガスに関わる国家発展戦略及び中長期計画の策定。

「計画投資省(Ministry of Planning and Investment)」
・外国投資に関する政策の策定と実施。
「経済企画永EPU:Economic Planning Unit)」、「実行調整局(ICU:Implementation Co-ordination Unit)」
・首相直属の機関。エネルギー政策の策定及び実施状況の監督。
国営石油天然ガス公社の地位と活動内容 【ONGC】Oil Natural Gas Corporation
・1993年、前身の政府機関を改組し発足。1994年に株式会社化。政府(大統領)65.6%所有(2018年末時点)。

・石油天然ガスの上流事業。国内生産量シェア:原油72%、天然ガス48%。

・2030年までに国内石油・ガス生産量を1.3億石油換算トン/年、海外事業を担う子会社ONGCVideshの同生産量を6,000万石油換算トン/年とする計画。

【OIL】Oil India Limited.
・1959年、前身の公開企業設立。1981年、政府100%所有の国営石油会社化。2018年6月現在で政府所有比率は66.13%。
石油天然ガスの上流事業、原油の輸送、LPG生産を行うほか、製油所にも出資。

石油天然ガスの精製、輸送、販売等、下流事業を行う国営公社として、【IOC】Indian Oil Corporation及び【GAIL】Gas Authority of Indian Limited。

【PT Pertamina】
・1957年設立。2003年、国有株式会社化。100%政府所有。

・石油天然ガスの上流・下流事業。2001年の新石油天然ガス法により、従来の石油事業に関わる排他的特権は剥奪され、一商業事業者の位置づけに。

・2017年の国内生産量シェア:原油36%、天然ガス31%。
なし
(政府は、Woodside Petroleum、Santos等の国内民間企業をサポート)
【CNPC】中国石油天然気集団公司
・1988年設立。1998年に上流事業統括企業から上流・下流事業の垂直統合型企業に再編。1999年に採算部門を独立させてPetroChina(中国石油天然ガス有限公司)設立。PetroChinaは、2000年に香港及びニューヨーク株式市場に、2007年に上海株式市場に、上場。2017年末のPetroChinaの持ち株比率は86%。

・2017年国内生産量シェア:原油54%、天然ガス43%。

・2016年4月、BPと四川省でのシェールガス開発についてPS契約を締結。

・2018年8月、イラン南パールスガス田の第11フェーズ開発プロジェクトについて、トランプ米政権のイラン核合意からの離脱及び対イラン制裁再発動の方針表明を受けたトタルの撤退に伴い、80.1%のシェアを獲得。

【Sinopec】中国石油化工集団公司
・1988年設立。1998年に下流事業統括企業から上流・下流事業の垂直統合型企業に再編。採算部門を株式会社化し(Sinopec Corp)、2000年に香港、ニューヨーク及びロンドン株式市場に、2001年に上海株式市場に、それぞれ上場。2017年末現在、SinopecのSinopec Corp持株比率は70.86%。

【CNOOC】中国海洋石油総公司
・海洋油田の探鉱・開発専門会社として1982年に設立。1999年にCNOOC Ltd.を設立し、2001年にニューヨーク及び香港株式市場に上場。

【PetroVietnam】Vietnam Oil & Gas Group
・1975年設立。首相府傘下。

・石油天然ガスの上流・下流事業等。

・2018年1〜2月に子会社3社の株式公開を実施(1月にBSRとPV Oil、2月にPV Power)

・2018年の生産量:原油14百万トン弱、天然ガス100.1億㎥。生産量の国内シェアは、BP統計による国内生産量に対する比率で算出して、2016年に原油が83%、天然ガスが94%。
【Petronas】
・1974年設立。政府100%所有。

・石油天然ガスの上流・下流事業。国内のすべての石油資源に関し完全な所有・支配権を有する。

・2018年の炭化水素生産高は日量232万石油換算バレル(国内生産量シェアは2013年に原油が81%、天然ガスが85%)。

増産計画 ・国家エネルギー政策(NEP 2017〜2040)では、BAUシナリオとして、2022年の原油生産を44Mtoe、天然ガス生産を46BCM、2040年では54Mtoeと95BCMを見込む。・国家エネルギー管理ブループリント2006-2025の生産量見通し:原油2005年524.0⇒2015年578.0⇒2025年638.9(百万バレル)、天然ガス2005年212.8⇒2015年382.5⇒2025年832.0(百万boe)。

・原油生産量見通し:2007/08から2029/30年度の間に年平均2%減。

・天然ガス生産量見通し:2007/08から2029/30年度の間に年平均6.7%増。
・2017年1月に発表されたエネルギー発展第13次5カ年規画(2016〜20年)の目標では、2020年の原油生産能力を2億トン/年に維持、天然ガスを207.0BCMへ拡大(うちシェールガスを30.0BCM)。

・CNPCは新疆ウイグル自治区からの原油生産を2009年の2.8億バレルから2020年までに4.5億バレルに増産する意向、300億ドルの投資を見込む。

・CNOOCは、5カ年計画における2015年までのオフショア生産増に400億ドルの投資を見込む。2030年までに原油生産量2倍、天然ガス生産量3倍との目標(2010年度基準)。
・2018年10月、ペトロべトナムは2025年まで原油生産は毎年10%減産するとしているとの報道。

・「ガス産業発展計画(2011年3月策定)に盛り込まれたガス生産量の目標は、2015年に14BCM/年、2016-25年に15〜19BCM/年。
・2018年11月にレビューされ成長見通しを幾分下方修正した第11次5カ年計画(2016〜2020年)では、石油・ガスセクターは2020年まで横ばい、その後も年0.1%の低成長とどまるとしている。
上流部門への外資参入可能形態 生産分与契約、合弁(新規探鉱は生産分与契約のみ)
生産分与契約等の協業(Joint Cooperation)契約
自由生産分与契約、合弁

シェールガスに関しては、中国企業との提携によってのみ参加可能
生産分与契約、合弁等
生産分与契約

限界油田に関してはリスクサービス契約
上流部門への外資参入実績 ・外資導入促進を図るべく、1999年に外資100%の参加を認めるNELP(新規探鉱ライセンス政策)を導入。NELP下で9回の入札を実施。2016年3月にHELP(Hydrocarbon Exploration and Licencing Policy:非在来型資源を含む、PSCにかわりRSCを採用等)を導入し、その下でOALP(Open Acreage Licensing Policy:企業は探鉱を希望する鉱区についていつでも関心表明を政府に提出できる、政府は受け付けた関心表明を精査し入札にかける)による入札を2018年1月、2019年1月、2019年2月の3回実施。

・主要活動外資:Shell、BP、Cairn Energy、Eni、Niko Resources他。
・2002年以降、公開入札に基づくBP Migasとの協業契約締結により参入可能(PS可)(以前の契約締結相手はPertamina)。BP Migasの解散(2012年11月)後も、既存契約は憲法裁判所により当該契約期間中は有効とされている。

・2012年11月以降は、SKK MigasがPSCにおけるインドネシア政府側当事者として機能。

・主要活動外資:Chevron、BP、ConocoPhillips、Exxon Mobil、Total他。近年、PetroChina、CNOOC、KNOCも存在感を増している。
・主要活動外資:Chevron(石油生産量最大)、Shell、ExxonMobil、ConocoPhillips、Inpex、Total、BHP Billiton、ApacheEnergy他。

・2018年に生産中のLNG輸出プロジェクトは11件。このうち2018年7月に生産を開始したIchthys LNGの比率は以下の通り。
−INPEX:66%(オペレーターを務める)、TotoI:26%、東京ガス:1.6%、大阪ガス:1.2%、関西電力1.2%、東邦ガス:0.4%等
・主要活動外資:ConocoPhillips、Shell、Chevron、BP、Husky、Anadarko、Eni、Total他。

・2012年3月、Shell、四川盆地のシェールガス開発につきCNPCと初のPSAに署名。

・2016年、BPがCNPCと四川盆地Neijiang-Dazu鉱区(4月)、Rong Chang Bei鉱区(9月)のシェールガス開発についてPSAに署名。


・主要活動外資:BP、KNOC、ONGC、Petronas、PTTEP、Gazprom、ExxonMobil、Total、Neon Energy他。

・日本企業では、出光オイルアンドガス開発/JX日鉱日石開発/帝石コンソン石油のコンソーシアムが1鉱区でPS契約締結。
・主要活動外資:ExxonMobil、Shell、Murphy Oil、Talisman Energy他。

・日本企業では、LNGティガプロジェクトで新日石開発、INPEX、三菱商事が上流に権益保有(1鉱区ではオペレータ―)。
下流部門の政策と投資動向 ・2018年6月、サウジアラビアAramcoとUAE ADNOCは、インド国有企業IOC、HPCL及びBPCL3社によるコンソーシアムとの間で、Ranagiri製油所・石化コンプレックス(マハラシュトラ州)についてMOUを締結(製油所処理能力120万B/D,投資額440憶ドル)。

・パイプライン:ガス輸送網を積極的に拡充、民間や外資の100%参加可能。

・LNG輸入ターミナル:Dahej(5MMTPA)、Kochi(5MMTPA)、Hazira(5MMTPA)、及びDabhot(5MMTPA)の4ヶ所。
HaziraはShelllが所有。2019年以降の7年間に新たに11件(合計7,000万トン)の計画あり。

・Pertaminaは、既存製油所増強計画(RDMP:Refinery Development Master Plan)と新規製油所建設計画(NGRR:New Grass-Root Refineris)のもと、2023年までに220万B/Dへの精製能力拡大を目指す。RDMPのCilacap製油所改修プロジェクトでは、サウジアラビアAramcoとの間で製油所の企業価値が合意をみずパートナーシップ契約の締結が難航中。NGRRのTuban製油所新設計画(処理能力30万B/D)では、Rosneftとパートナーシップに合意しているが、土地収用問題で遅延。

・国内ガス需要の急増に対応し、パイプライン建設を推進。SSWJ-1(南スマトラ〜西ジャワ天然ガスパイプライン)には約490億円の特別円借款。JFEエンジニアリング、新日本製鐵が建設工事を受注。

・LNG受入ターミナルとして、2012年のNusantara(西部ジャワ)浮体式基地の稼動に次いで、2014年には、Arunプラントの転換、Lampung(スマトラ南部)浮体式LNG受入基地が稼動。

・LNG輸出プロジェクトのうち、日系企業が関わる案件として、Darwin(INPEX、東京電力、東京ガス)、Pluto(東京ガス、関西電力)、Queensland(東京ガス)、Gorgon(大阪ガス、東京ガス)、Prelude(IMPEX)、Wheatstone(九州電力)、Ichithys(INPEX,東京ガス、大阪ガス、関西電力、中部電力、東邦ガス)。

・LNG新技術を世界で初めて導入。
−Prelude:洋上液化。事業者(上流)はShell 90%、Kogas 10%。
−Gladstone:CBM-LNG。事業者はSantos、Petronas、Total。

・製油所は、BP(Kwinana、14.6万B/D)、Caltex(Lytton、10.6万B/D)、ExxonMobil(Altona、8万B/D)、Vitol(Geelong、12万B/D)が、それぞれオペレーターとなっている。
・2017年3月、Sinopecが2020年までに国内製油所4件の能力増強(1億3000万トン/年へ)・近代化計画を発表(投資額2000億元)。

・2018年10月、クウェートは、Sinopecと中国南部の製油所建設についてMOUの締結を発表。

・国内原油パイプラインとして「西油東送」、「北油南運」。国際原油パイプラインとして、東シベリア〜大慶PL、カザフスタン〜新疆PL、ミャンマー〜雲南省昆明PLが稼働済み。

・国内ガスパイプラインとして第1西気東輸、第2西気東輸、及び第3西気東輸西ブロックが稼働済み。国際ガスパイプラインでは、中央アジアパイプライン、ミャンマー〜広西チワン族自治区貴港ガスパイプラインが稼働済み。
・「国家エネルギー開発戦略(2007年12月に閣議決定)」に、2020年までに石油精製能力を2,500〜3,000万トン/年とする目標を盛り込んでいる。

・ペトロベトナムの計画によれば、2015年までにDung Quat製油所、Nghi Son製油・石油化学コンプレックス、Long Son製油所を稼働させる計画。

・Dung Quatは2009年に第一フェーズ稼働開始。Technip-Coflexip、日揮、Technicas Reunidasが技術及び設備供給。

・Nghi Sonは2018年11月商業生産開始。クウェートと日本の企業(出光興産、三井化学)がペトロベトナムとともに参画。

・Long Sonは2021年操業開始予定。

・2012年8月、出光興産、潤滑油生産・販売会社出光ルブベトナムを設立。2014年1月に販売開始。
・ペトロナスの製油所Meleka2(精製能力13万B/D)にConocoPhillipsが43%権益所有。

・2019年4月、フィリピンのPetronは、PortDickson製油所の拡張計画(9万B/D→2020年に17.8万B/D、投資額35億ドル)を発表。(2012年にPetronは同製油所をExxonMobileから買収)

・2014年に、ペトロナスはマレー半島南端ジョホール州に製油所・石油化学コンプレックスを建設するRAPIDプロジェクト(精製能力30万B/D、投資額160億ドル)の最終投資決定を行った。2017年2月サウジアラビアAramcoが参画を発表。2019年1月に試運転済み。

・ASEANが推進するトランスASEANガスパイプラインプロジェクトがペトロナス中心に進行中。

情報源(投資企業各社のHPや各種報道サイトを除く) ●国立インド変革委員会HP(»WEB SITE
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最終更新日:2019年5月

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